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韓国企業のIRや決算などを翻訳・解説していくブログです。

【2018Q3決算翻訳・意訳・考察 #1】Samsung El.のDRAM/NANDはどうなるか(サムスン電子・DS部門・半導体事業部門)

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韓国の電子工事システムであるDART(Data Analysis, Retrieval and Transfer System)に掲載されている2018年Q3分期報告書を意訳し、Samsung El.のDRAM/NAND事業(DS部門の中の半導体事業部門)はどうなるのかを見ていきたい。韓国語の分期報告書リンクは以下URLから。

dart.fss.or.kr

Samsungの3Qは7月〜8月であり、2018年4Qの報告書は9月〜12月となっているが、毎回翌年の4月はじめに公開されている。公開後、改めて最新版を翻訳・意訳していく予定である。

 

 

1.DRAM事業の部門・事業部について

Samsung El.の部門は大きくTVやエアコンを製造・販売している「CE部門」、HHP(HandHeld Player:スマートフォンなど?)やPCの「IM部門」、DRAMやNANDなどの「DS部門」、オーディオ関連などの「Harman部門」に分けられる。

今回はDRAM/NANDと言うことで、該当するのはDS部門になる。

DS部門は他の部門とは違いさらに二つに分けられる。DRAM/NANDが該当する「半導体事業部門」とLCDやOLEDなどが含まれる「DP事業部門」である。

分期報告書ではDRAM、NAND Flashの他にモバイルAPが半導体事業部門の主要製品として挙げられている。

2.会社概要(회사의 개요)内 事業動向 日本語訳

DS部門はDRAM、NAND Flashなどの情報を格納して記憶するメモリー半導体事業とモバイルAP、カメラのセンサーチップなどを設計/販売しているSystem LSI事業、半導体製造委託生産をするFoundryビジネス、そして液晶画面表示装置であるDisplayPanelを生産/販売しているDisplay事業で構成されている。

DRAMなどの情報を保存する容量の画期的な改善と、モバイル製品の頭脳に相当するAP製品の性能向上を通じた完成品の新需要の創出を通じて「完成品市場」をリードすることができる能力を継続的に拡大/強化しています。

ここ、完成品と完成品市場と言う言葉が出てきますが韓国語だと表現が微妙に違っていて、前出の完成品は 완성품 、後出の完成品市場の完成品は 완제품 となっております。

ちょっと調べてみるとどうやら「完成品市場」で一つの経済用語のよう。対義語?は「部品市場(부자재 시장)」なのかな。とりあえずはファウンドリービジネスやメモリーなどの部品機能向上を通してこれからもたくさんの採用を目指しますよと言うことなのかなと。

DP事業になるディスプレイ事業についても少し触れられていますが、今回は割愛します。

メモリー半導体事業はDRAM、NAND Flash製品など超微細プロセス技術を用いて、競合他社に比べ差別化されている製品の生産とコスト競争力を継続的に確保し、世界中のメモリー市場のトップの座を継続的に維持しています。

System LSI事業は、モバイル用半導体事業から、車両の半導体事業への拡大を推進しており、当社は持続的に推進してきた前行程開発にAP、CISなどの製品の差別化と競争力の向上により、市場支配力を拡大させていきます。

Foundry事業は最新の先端プロセス技術に基づいて、大規模Fabless会社と協力中です。業界初の2016年第4四半期に10ナノ製品の供給を開始し、8ナノ・7ナノ工程もパイロット生産をし、市場をリードするために注力しています。そして8インチFoundry事業でもポートフォリオを多様化し、2018年には世界初のEUV工程を導入し、将来の先端プロセス技術をリードしようとしています。

선행 공정ってのがあったのですが、前行程としました。少し自信ないです。

SamsungはTSMCと張り合いながらEUVの導入とかしていましたね。EUVについてはインプレスの福田さんの説明がめちゃくちゃ詳しいです。

pc.watch.impress.co.jp

ファブレスの会社にファウンドリー事業を使ってもらうことが強力なのかは少しわからんです。

적기 개발ってなんでしょう。「パイロット生産」としました。

역량을 집중하고 있습니다は「注力しています」にしました。

3.事業の特性など(산업의 특성)

半導体は、一般的に情報を格納して記憶するメモリー半導体と、演算と推論など論理的な情報処理機能をするSystem LSI(非メモリー半導体)で区切られます。

メモリー半導体は大きく読み書きできるRAM製品と、読み取りのみすることができるROM製品で区切られます。

RAMは電源が切れると記憶された内容は消えることから揮発性メモリ(Volatile Memory)と呼ばれ、コンピュータの主記憶装置、アプリケーションの一時的Loading、データの一時的格納などに使用されます。

System LSI製品は応用先などによって種類が多様となっており、最も規模が大きいのがPCやモバイル機器、Serverなどの中央処理装置であるCPU(Central Processing Unit)であり、家電・ネットワーク・ゲームなど様々な分野に適用されています。

当社はスマートフォン、タブレットなどのモバイル向けAP製品のイメージセンサー、その他のオンデマンド半導体などを供給しています。

韓国語は日本語みたいに1つの文章がめちゃくちゃ長くなるから辛いですね。

半導体市場はスマートフォン市場の成長率の低下と、タブレット市場の逆成長などのモバイル機器の需要減少により、成長率の減少の要因があるが、サーバーなどの情報を保存機器の高容量化によって、メモリ市場の継続的な成長が予想されます。

またモノのインターネット(IoT)、Automotiveなどの新規市場が創出され、今後の需要が急速に増加すると予想され、需要ベースも多様化されて需給の変動は、過去に比べ減少すると予想しています。

역성장ってすごいですね。直訳で「逆成長」としました。

スマートフォン市場が中国需要の現象を中心に低迷状態にあり半導体が全体的に落ちていくと見られてるけど、サーバー関連のメモリーがあるから余裕。と言っている時期だったんですね…

 

次回、国内外の市場状況とか翻訳します。